Hello everyone!
寒い日が続きますが、みなさまいかがお過ごしですか😇
今年は東京で雪は観れるのでしょうか?私は過去6年はロサンゼルスの暖かいところにいたので、何年も雪を見ていません‥今年こそは!と期待しています。
2021年11月28日、ファッション業界に悲しいお知らせが届きました。
Louis Vuittonメンズアーティスティックディレクター、Virgil Abloh (ヴァージル・アブロー氏)が極めて珍しい癌、「心臓血管肉腫」のため、41歳という若さでこの世を去りました。彼は2年前に癌と診断されていたそうですが、公表せず、闘病生活を送りながら仕事に専念していました。
ヴァージルの死は、多くの業界へ悲しみをもたらしました。これからもっともっと活躍が期待されていた中突然の悲報だったので、とても悲しく思います。
ルイヴィトンからは以下の声明が発表されています。

目次
黒人として初めてルイヴィトンのアーティスティックディレクターに就任
RIP- Rest In Peace😔私の憧れの存在でもあったヴァージル。
まだまだファッション業界は白人至上主義が色濃く残されている中、彼は2018年に黒人として初めてルイヴィトンのアーティスティックディレクターに就任しました。それから3年弱、彼は今までにルイヴィトンでは考えられなかったストリート×ラグジュアリーを融合させた名作を数々世に送り出してきました。ルイヴィトンといえば、1854年ルイ・ヴィトン氏が創始したフランスのラグジュアリーブランドです。元々はキャンバス地で作られた富裕層向けの旅行用のトランクをメインにメゾンをスタートしました。今では洋服やバック、靴からインテリアまで幅広い分野を手掛けていますが、当時は洋服や荷物を入れるトランクの身の販売でした。日本にも1978年位東京に上陸し、以後幅広い年代の方に愛され続けているラグジュアリーブランドです。
シカゴ生まれのヴァージルは、ウィスコンシン大学マディソン校で土木工学を学び、大学院まで進み、建築学の博士号を取得しています。意外なことにファッションは先行ではありませんでした。大学で学んだことが強みになり、彼はIKEAとコラボレーションをしラグやインテリアチェアなど、デザインだけでなく構築から関わりました。
彼が手がけるものは全て洗練されていて、細かく計算されています。IKEAとのコラボレーションコレクションのテーマは、「初めて1人暮らしするミレニアル世代が必要とするプロダクト」というものでした。以外にもIKEAとのコラボレーションは、ヴァージル自身が何度も何度も電話でIKEAへコラボレーションの提案をし、営業を続けてようやく実現したそうです。
「ミレニアル世代」とは、1980年から1995年の間に生まれた世代と定義されています。 欧米では世代別に一区切りにされることが多く、テレビやインターネットの台頭を目の当たりにしてきたミレニアル世代は、デジタルパイオニアと言える存在です。そんなミレニアル世代の第1年目に生まれたヴァージルは、インスタグラムをソーシャルネットワーキングサービスのマーケティングや情報収集の手段として使っていました。2021年12月現在のフォロワー数は7ミリオン!フォロワーの中には数々のセレブリティ、アメリカのファッション界を担うインフルエンサーなどがいます。

メゾンのイメージを覆したデザイナー

ルイヴィトンといえば、モノグラムとキャンバス生地、モノトーンでクラシックというイメージが強いと思いますが、ヴァージルはその概念を覆し、シカゴのストリートで見てきたファッションと建築のスキルを応用し、新しいルイヴィトンを見せてくれたと思います。ダンクシューズやNBAとのコラボ、ユニセックスなデザインは彼のバックグラウンドをデザインを通して垣間見ることができます。
ルイヴィトンはヴァージルがアーティスティックディレクターに就任してから、今まで以上にセレブリティから人気を呼びました。最近では今や世界的スターとなった韓国アイドルグループ、BTSがグローバルアンバサダーに抜擢されるなど、ますます注目のブランドになっています。今までカール・ラガーフィールドやマーク・ジェイコブスなど、たくさんの素晴らしいファッションデザイナーが手掛けてきたルイヴィトンですが、ここまでいい意味で常識を覆し、ルイヴィトンに新しい道筋を残したのは彼以外いないのではないでしょうか。
ルイヴィトンでは3年という短い期間でしたが、新しい世代のファンを増やし、多くの影響を与えてくれました。ファンとしてはもう少し彼の世界観をルイヴィトンで見たかったです😭
彼が生前最後に手掛けたルイヴィトンメンズ2022春コレクションはこちらでご覧いただけます。
最近では日本人デザイナーNIGO(にごう氏)とヴァージルのカプセルコレクションがルイヴィトンで発売されていますが、ストリートファッションを得意とする2人のデザイナーのコラボレーションは、現代的で創作的なコレクションになっています。
ラグジュアリーストリートファッションの先駆者
ラグジュアリーストリートって何?と思う方も多いかもしれません。その言葉が浸透し始めたのは1980年代から。ミレニアム世代が始まった時期、また、ヒップホップが生まれた時代ですね。そのルーツはやはりカリフォルニアやニューヨークのヒップホップシーンから来ています。
80、90年代、ラッパーたちはアンダーグラウンドからメインストリームに芽を出し始めてきました。彼らが着ていた服がいわゆる「ストリートウェア」。もちろん駆け出しのラッパーたちにはラグジュアリーな服は買えません。オーバーサイズのTシャツにぼてっとしたオーバーサイズのデニム、足元はティンバーのブーツかスニーカーが当時のストリートウェアでした。
当時はラグジュアリーブランドのコピー品がニューヨークのソーホーの至る所で売られていたそうです。そこで買ったコピー品と当時のストリートウェアが今日私達の言う「ラグジュアリーストリートファッション」の始まりでした。
そんなヒップホップがメインストリームに浸透し始めた時に生まれ、育ったヴァージル。
シカゴといえばヒップホップのルーツも深い場所。ヴァージルがどのようにして歴史に名を残すファッションデザイナーになったのか、もうお分かりでしょうか。
ヴァージル自身がブランド
ヴァージルが2014年にスタートさせたラグジュアリーストリートファッションブランド、OFF-WHITE(オフホワイト)は日本でも有名ですよね。その人気は絶大で、新着商品が発売したや否や即日完売となり、プレミアムがつき、手に入らないものばかりです。彼自身、様々なアーティストとコラボレーションをしたり、彼の名前そのものがブランドになりました。ヴァージルが手掛けたものは様々な業界人に大きな影響をもたらしています。
彼はセレブリティの知人も多く、カニエ・ウエストとプライベートで仲が良く、彼のミュージックビデオを手掛けたり、2018年のルイヴィトンのメンズファッションショーでは、ヴァージルのデビューランウェイだったこともあり、カニエは最前列で彼にお祝いの言葉を送りました。
2017年にラッパーのLil Uzi Vert(リル・ウージー・バート)のXO Tour Llif3ミュージックビデオをディレクター兼撮影したことでも有名です。彼がミュージックビデオの中で着たものは全てオフホワイトのオリジナルデザインでした。
2017年にスタートしたナイキとのコラボレーションスニーカーは、定価の倍で販売されるほど、「ヴァージルが手掛けたから」欲しいというファンはたくさんいます。このコレクションは、ナイキの定番スタイルであるJORDAN1やAIRMAX90といった様々なモデルを、再構築しリデザインしたものでした。下火になっていたスニーカーブームを再び巻き起こしたと言われ、ルイヴィトンでも2019年からヴァージルがデザインを手掛けたスニーカーを発売しています。ヴァージルは流行の作り手、バズメーカーでもありました。
私も2020年モデルを1足持ってるのですが、メンズなので中にソールを入れて履いています😅ウィメンズよりもメンズのラインナップの方がストリート感が強くて私は好きです。


ゴテっとしたストリート感たっぷりのスタイルに、ヴァージルが解釈したラグジュアリーとストリートを融合したスニーカー。シンプルなLVのロゴもさりげなく施されています。
数年前から同類のラグジュアリーブランドから続々と発売されているスニーカーですが、火付け役はヴァージルでした。150年以上前にトランクケースを主な商品として創立されたルイヴィトンが、ここまできたかと私は嬉しくてたまりません。
メゾン創始者であるルイ・ヴィトン氏が現代のルイヴィトンの進化を目の当たりにしたら驚きですよね。
巨匠が去った今、誰が引き継ぐのか
ヴァージルがこの世を去った今、次期のルイヴィトンアーティスティックディレクターを誰が引き継ぐのでしょうか?彼が残した大きな席を誰が埋めるのか。
洋服を通して未来への期待とワクワクを多くの人々に与えてくれたヴァージルの後を引き継ぐのは、とても大きな責任になると思います。ヴァージルが黒人初のルイヴィトンのアーティスティックディレクターだったのなら、日本人の私は「アジア人初」を期待してしまいます😅
ヴァージルとルイヴィトンのカプセルコレクションでコラボレーションを果たしたNigoや、ジャンルは全く違いますがYoji YamamotoやAna Suiなど、見てみたいコラボレーションです。Nigoは2021年の夏からKENZOのアーティスティックディレクターに就任されたので、無理があるかもしれませんが‥
イッセイ・ミヤケはデザインが構築的で近代的なのでヴァージルの思いを引き継いでくれるかも。ミシェル・オバマのガウンを手掛けたJason Wu(ジェイソン・ウー)やモダンなデザインを得意とするPhillip Lim(フィリップ・リム)、セレブリティに絶大な人気を誇るAlexander Wang(アレクサンダー・ワン)もありえるかも。
次世代のファッションデザイナー募集始まる
12月8日、ルイヴィトンの親会社であるLVMHが、第9回目のLVMH Prizeの募集をオープンしました。40歳までのファッションデザイナーが全世界誰でも応募できます。締め切りは2022年1月30日まで。
2つのコレクションをオンラインで提出し、審査を通ったら第二選考へ進めます。勝者には300,000 ユーロとLVMHからのメンターシップが受けられます。自分の創作力を試したい、世界レベルでファッションに携わりたいと考えている若きデザイナーには1年に1回のチャンスです。将来、ヴァージルの後を継ぐのはあなたかも?!

今回のブログは悲しいお知らせとともに、ヴァージル・アブローが偉大なファッションデザイナーになるまでと彼の名作のほんの少しを紹介しました。
ヴァージルが私たちに託したもの、そしてこれからも受け継がれていくラグジュアリーストリートファッションについてこれからも注目していきたいと思います。
最後までご購読ありがとうございました。
改めて、Rest in Peace Virgil Abloh🙏